再読第二弾ですね。
今回も森博嗣さんの作品で、S&Mシリーズの後にでたVシリーズ第一弾である
を再読してみました。
このシリーズは、前シリーズ(S&Mシリーズ)の時間軸から25~30年ほど遡ったものになります。新シリーズなのに過去の時間軸の話で、読み始めた当初は、ちょっと混乱した思い出があります。普通は次のシリーズだしそのまま続きをの時間軸で始まるかなーっと思っていたので、ちょいとやられましたね。というかこの黒猫の三角という小説は、ふつうはこうだろうという先入観を持って読み進めると、結構やられることが多いと思います。読後の結末については、当然賛否両論あると思いますが、森作品を読み進めてきた方は、割とすんなり受け入れられるのではないでしょうか?ちなみに私はすっかり騙され、いっそう清々しく、こんなのもありなんだな~なんて思っていた記憶があります。
さて、このシリーズも前作同様に、シリーズを通じて活躍するメインどころの登場人物が主に4人おりまして、その4人を中心に事件のあれやこれやの推理や考察を繰り広げていくことになります。割と事件に関係ないこともあったようななかったような・・・?
このシリーズ第一弾だから?できるようなことも多くて、先ほども書きましたが、とにかくふつうはこうだという先入観を持って読むと騙される感じでしたね。それに理系じゃないとわからないような会話?がちょっとあったりもしますので、文系の私にはいまだにわからないこともありますが、そこらへんはあまり考えずに読み進めています(調べてみても自分の頭の中そのベースがないので、理解できずに諦めました(笑))。
久々に読んでみて、結末は知っていますし、何ならこちらの作品もコミックスが出てこちらも読んでいましたので、騙されるや驚きはないですが、4人のあれやこれやに懐かしさや微笑ましさを感じながら了読しました。今読んでも面白い!コミックスも!
コミックスに関しては、すごく原作に忠実に書かれていると思いますので、小説を読んでからコミックスをよむと物語の補完的な役割を果たしてくれるのでよかったです。
作画は皇なつき先生(このコミックで初めて皇なつき先生を知りました)で、とにかく絵が綺麗で、個人的にですがキャラクターたちがイメージにすっっっごい合致していて、何の違和感もなく読めるんです。ここまで小説通りにかけるなんて驚きしかないです。何ならこのシリーズ全部コミックスにしてくれないかなって思いました。とにかく秀逸だと思います!
1年に一度決まったルールの元で起こる殺人。今年のターゲットなのか、6月6日、44歳になる小田原静江に脅迫めいた手紙が届いた。探偵・保呂草は依頼を受け「阿漕荘」に住む面々と桜鳴六画邸を監視するが、衆人環視の密室で静江は殺されてしまう。
森博嗣の新境地を拓くVシリーズ第1作、待望の文庫化。
懐かしき小説の再読、いい余韻にも浸れますし、もしかしたら再発見もあるかもしれませんので、お時間ある方は、ぜひお試しください。
それではまた。